初すいか

 

 

小学三年生ぐらいだったか.....

 

「正機、バイクさ、乗れ。」

「どごいくの?」

「弁天山のお寺だ。」

 

弁天山は小高い山だが道が悪い。

特にこの日は道がぬかるんでいた。

「あ〜。」

案の定、僕は父のバイクから

振り落とされてた。全身泥だらけ。

 

父は僕を可哀想に思ったのか、

帰りに初スイカを買ってくれた。

初物だけにかなり甘かった。

その味を未だ覚えている。

 

最近は旬じゃなくても買えるものが多い。

初スイカはこんな事を思い出す。