(そうだ展覧会図録に使うポートレート写真、
撮ってもらおっかな)
ふと思いついた。
最近、小五の娘が僕のデジカメを使って
バンバン野鳥を写している。
メジロ、シジュウカラ、カルガモ、ヒヨドリ・・
カメラに慣れて、たまにいい写真もある。
(鳥じゃ無いけど・・人間も撮れるだろう)
というわけで、
学校休みの日、制作の合間を縫って近所へ撮影に。
「一生懸命撮ってね。頑張ったら・・」
と何かお礼すると言い掛けたところで
「後でオナガも撮りたいな。」とボソッと言った。
オナガは綺麗だ。
鶴見に引っ越してきて、歩いていると
たまに出会うようになった。
オナガは警戒心が強くて撮るのが難しい。
(今、僕はいろんな締め切りに追われているから、
撮影時間無いんだけれど・・)
と思いながらも、
「わかった。でもあんまり時間無いよ。」と
微妙な顔で一応承諾した。
結局、撮影時間は3時間、
気がつくと娘は鳥ばかり撮影していて
8対2で鳥撮影に時間を使っていた。
僕の写真もしっかり頑張ってくれた。
オナガの撮影はうまくいかなかったみたい。
何度も見かけてカメラを構えていたが、
暗かったり、近づくと逃げられたりして
ベストショットまではいかなかったらしい。
(少し残念。また別の日に来よう)
そう思いながら、二人小走りでアトリエに戻った。