大谷石をご存知だろうか?
古くから使われてきた
加工し易い石材である。
気をつけて周辺を見ると、
石で作ってある塀、蔵など
様々な用途に使われている。
栃木県宇都宮市大谷地区で産出される大谷石。
少し前になるが取材で訪ねた時、
その地方の方にお話を聞いたことがある。
「昔は凄かったけれど、最近は使う人が減ってねえ〜」
どうやら、1978年の宮城県沖地震がきっかけで
使う人が激減したらしい。
(そうか、ブロック塀が崩れて犠牲者もいた地震だった)
「あれから、すべてが鉄骨を入れることになって
安全なはずなんだけど・・イメージが悪くなってね。
だいぶ業者さんもやめちゃってね。」
周辺の大きな加工場は、ほとんどが廃屋になっていた。
大谷石空間はマイナスイオンの癒し効果があったり、
脱臭効果や独特な音響効果などの優れた特徴もある。
本当はもっと可能性がありそうな素材である。
そして、何と言っても田園風景によく似合って
バランスの良い風景を演出していた。
(もうしばらくしたら、一度大谷石の蔵の絵を描こう)
そんな風に思った。