2014年

12月

10日

注射のうちごろ・・!

 

 

 朝、白い侘助が満開だった。


(小春日和だから、今日一日暖かいかな)


 



と思っていたら・・

風が強くて案外身体が冷える。


でも天気は鈴鹿山脈がみえるぐらい

とってもいい。

 

(よし予防注射は今日だな。)



 

 

と、言いながら二週間も延ばし延ばししてきた。




2014年

12月

07日

ある日の出来事

 

六階のエレベーターが開いて、

トボトボと我が家へ向かうと、


・・ん、ドアの前に何かが。

 

(なんだか〜ごんぎつねの絵本で

 こんなワンシーンあったな!)



兵十(主人公の鉄砲打ち)の家戸に


“きつねのごん”が

助けてくれた恩返しで

木の実やきのこなど食べ物を置いていく

あの話みたいだ・・


玄関に近づてみると、

五十枚くらいの“イチョウ達。

(はは〜ん、ももこだな〜。

 こんなの集めるの好きだからな。)


イチョウの黄色は鮮やか。

疲れて帰った僕は、何だか癒されたのだった。




2014年

12月

03日

“雪のにほひ”

 

ビュービューと強い風が一晩中だった。

音も大きかったから明け方に目がさめる。

 

(名古屋では降ってないけど、東北では今頃・・)

 

 昨日みた予報は、東北はほとんど雪マーク。

(今頃は“雪のにほひ”がするんだろうな。)



雪自体は匂いはない。

澄んだ冷たい空気が鼻の奥をくすぐり、

無音でピンとした銀世界も手伝って

何かを感じるのだ。


“雪のにほひ”とは、

そんな身体の芯の記憶だろう。



2014年

11月

30日

猫の兄弟

 

(似てるなあ・・)

 

ブリキのトタン屋根に二匹の猫が丸い。

フワフワで毛は、純白というより

時間を経った鏡餅っぽい象牙色だから、

秋の日差しに馴染んでいる。

 

(老猫までいかない、

 人間でいうと僕ぐらいかな。)

 

 

顔は当たり前だけど毛に覆われている。

だから目の表情での推測すると

猫生?(人生)の荒波を一越え、二越えした

ちょっと“すれた眼力”。


そんな事を思いながら、

歩いていると、


またもや、猫の兄弟。

不安げにこちらを見つめている。



(お〜! 若い!)


黒い毛は墨よりも黒く、

白い毛は小春日和の光に輝いていた。



2014年

11月

26日

都電もなか

 

 

個展時に“都電もなか”をもらった。

一個一個箱に入っている。

六面にイラスト、ミニチュアの都電になっている。

 

それもいいけど、中身がかわいい。

写実的過ぎない、なん〜か愛嬌がある。

洗練され過ぎてないのがいい。

 

作ったきっかけは都電存続運動らしい。

 

そういえば

このもなかは、一個二個と呼ばず、

一両二両と呼ぶらしいから

お間違えなく・・。

 

 

2014年

11月

23日

帰りの新幹線とサザンカ

 

(久しぶりに家に帰れる。

 それにしても、今日も晴れてるなぁ・・)

 

新幹線でジャスミン茶を飲んでいた。

前の日、少し飲み過ぎたから、お茶が調度いい。

窓からみえる風景は、八日前の上京する時より

軽やかにみえる。


 

名古屋に到着して大曽根駅から

アトリエまで歩いている途中、

ピンクのサザンカが咲いていた。

 

(いつもの年より早いかな?)

そんな事を思いながら、久しぶりの

アトリエに帰った。


 

2014年

11月

19日

もうすぐ個展も秋も終わる


展覧会も20日(木)までだから

もう終盤、たくさんの方々にご来廊

いただいてありがたかく感謝です。


 

 展覧会が始まる前は、

まだ日中は暖かかったけれど

ずいぶん寒くなった。

すぐ手が冷たくなり、

そしてサザンカも咲いている。


空も澄んで・・

冬はもうすぐだ。





 

 

2014年

11月

09日

明日から新作展〜子供ノ情景〜始まります。

 

明日、11月10日(月)から、

銀座のギャラリー和田さんで新作展が始まります。

 

 

今回は、21作品のうち16作品が

子供シリーズの作品。

人物の作品が中心です。



 

風景画5作品にも

“子供の帰り道の情景”を描いた

新シリーズが4作品混じっています。

 

元々、子供が生まれて感じた

“子供のしぐさ”や“母性愛”に

始まった子供シリーズに

風景画が融合した作品です。

 

 

ご高覧お願い申し上げます。

 

 

齋 正機


 

2014年

11月

05日

“シュウメイギク”


特にピンクの花がかわいい。


当たり前のように、あちらこちらに

咲いていたから、

昔は気にも止めなかったけど・・



 

 

仲のよい画家友が

「花で一番好きなのは“秋明菊(シュウメイギク)”」

という言葉を聞いて、気になるようになった。

 

菊(キク)の名がついてけど

どうやら“アネモネ”の仲間らしい。

可愛らしくて品がある。

でも強い生命力の“シュウメイギク”

 

今年は、あんまり観れなかったな。

来年の秋は、ぜひ・・

あのピンクをみたい。


 

2014年

11月

01日

11月は、新作展〜子供ノ情景〜

 

 11月は、銀座で新作展があります。

 初めての人物中心の展覧会です。

 

 ギャラリー和田にて11月10日〜20日まで開催。

 ※日曜日は休廊となります。

 



この絵も日本画になっています。

家のベランダでできたプチトマト、

その収穫時にみせたシーンでした。


その他、ここ二、三年で観てきた

“子供の情景”を今回は絵にしています。


ご高覧戴けたら嬉しいです。



齋 正機


◎作家在廊日

  10日(月)、11日(火)、15日(土)、17日(月)

  いずれも13時〜16時、在廊



2014年

10月

29日

木枯らし一号も吹いて・・

 

 

 おととい、木枯らし一号だった。

「ずいぶん、涼しいなあ!」と言ったら、

「涼しいんじゃなくて、さむいよ!」

と、すぐ娘に返された。

 

そして、

今朝の名古屋の最低気温は7.2度、

もう少し厚めの上着が必要。

 

福島はどんだけ寒いか?

山の色付きは?

吾妻おろしは吹いたのか?

リンゴは紅くなったのか?

 

もうすぐ十月も終わる。

 

 

 

 

 

2014年

10月

26日

柿の味の記憶

 

小田くんと修ちゃんとの学校帰り、

田んぼの向こう側の農家の離れに

たくさん濃いオレンジ色の実がみえる。

 

すると、修ちゃんが指差しながら、

「あれって、甘かな?渋かな?」

「平らでねえし、大ぎくもねえがら甘じゃね。」

と僕は答える。

 

 

 

 

 

僕らはいろいろ話しながら、

もうすでに柿の木に近づいている。

そろり、そろり誰にも気づかれないように

三つ失敬して・・いっせいに“パクリ”

 

口の中には柿の香りがいっぱい、

あの独特の甘さが広がり・・と思ったら、

舌の奥からみるみると

口全体に“渋さの大火事”

 

ペッ、ペッ、急いで柿を吐き出す三人。

 

 

 

 

 

「ダ〜メだったねえ。」

「う〜気持ちわりい〜。」

 

しばらくすると口の中も異常なし。

ランドセルを乱暴に背負って歩き始める。

 

さっきの事はさっさと忘れ、変なギャグを言い合う。

しばらく歩くと・・・

たわわにオレンジ色の実がなっている。

 

修ちゃんは言う。

「あれって、甘かな?渋かな?」

 

 

 

 

2014年

10月

22日

新幹線50周年

 

 

十月一日、

新幹線が五十歳になった。

 

僕はと言えば、四十年前・・

小学校三年生の家族旅行で

東京ー熱海間を乗ったのが初めて。

  

たった一時間ぐらいの乗車、

あの真っ青なラインの超特急は

“夢の未来”だった。

 

 

 

 

 特に昨年引退した

0系と呼ばれた新幹線は

 

僕にとって、“懐かしい未来”だ。

 

 

 

 

 

2014年

10月

19日

上田電鉄は晴れが多い。

 

 

 

電車の黒色の帯を赤色に変えて

現在開催中の“新日本画研究会”という

グループ展に出品している。

 

 

 

 

上田電鉄別所線は

長野県上田市から出発。

 

千曲川、上田平を通り

田園地帯の塩田平を通って

歴史が深い“別所温泉駅”が終点。

 

約11キロのローカル線である。

 

 

清らかな千曲川、昔からの田んぼ、

広がる空、そして受け継がれてきた駅舎が

この鉄道に深みを与えている。

 

そうそう、上田市は

日本有数の“晴れが多い地域”

 

晴天下に風に揺れる稲穂と

上田電鉄の走る姿を眺めていると

 

なぜか、胸がいっぱいに・・

 

 

 

 

 

2014年

10月

14日

スキマニュース 〜新日本画研究会〜

 

グループ展のお知らせです。

10月15日〜21日まで松坂屋名古屋店美術画廊で

新日本画研究会展が開催されます。

 

それぞれオリジナルの考えを持って

日本画家として社会に対峙している

メンバーです。

 

 ◎ギャラリートークのご案内

  10月18日(土)14時〜

 

 

是非お時間ございましたら、ご高覧いただきますよう

よろしくお願い致します。

 

 齋  正機

 

 

 

 

 

2014年

10月

12日

蔵の秋

 

 

そんなに回数はないけれど、

子供の頃、蔵の中に入った事がある。

 

外の世界と違って、

空気が止まったような“静寂”が少しこわい。

でも、何とも言えない“埃っぽい匂い”が心落ち着く。

 

そんな記憶・・・

 

 

 

 

2001年夏、一週間ほど喜多方に滞在し、

“蔵の取材”をした。

 

喜多方には蔵が4000ぐらいあると言われている。

「男として生まれたからにゃ〜、蔵の一つは・・・」

という言葉は喜多方で言われていた言葉だ。

 “ステータスの象徴”とも思える喜多方の蔵。

 

一週間の取材では、街の中の蔵は豪華。

でも、僕が心魅かれたのは

“農家集落の蔵”だった。

 

 

 

 

 

蔵が目立つというより、

それぞれの四季にの風景にとけ込んで

それでいて、厳かな存在感。

 

ん〜 僕の理想だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年

10月

08日

“台風一過”と“十三夜”。そして皆既月食

  

 

一昨日までの台風が嘘のように

雲一つない快晴

 

 

 

 

台風一過の日、

十三夜と呼ばれる月見の日

 

空気が澄んで見事にまん丸な月、

これ以上ない栗名月。

 

 

 

 

そして今日の夜、

なんと・・皆既月食。

うまく観られるかな?

 

 

 

と思ったら、

綺麗〜に観る事が・・!

 

 

 

 

 

 

隠れている所が

想像以上に赤かったなあ・・

この赤は赤銅色と言うらしい。

 

将来、思い出すような

味わい深い“月食”だった。

 

 

 

 

2014年

10月

05日

リンドウが届いた。

 

 

少しビックリの強さで“ドンドンドン”

 「宅急便で〜す。ここにサインお願いしま〜す。」

玄関先でのサインと交換に細長い箱を手渡された。

 

(何だろう?)かなりしっかり梱包されている。

開ける前に住所を見ると、(そうか〜!あの花だ!)

とすべてを理解した。

 

 

(鮮やかだなあ。)

器用に梱包された箱を開けると、

“濃い紫群青の花”で“膨よかな葉っぱ”

たくましいリンドウの花束が目に飛び込む。

 

「この群青は、“綺麗”とかじゃ〜言い表せない

何かがあるね。」と妻がいった。

 

 

 

 

 そして、もう一種類のリンドウも。

少し赤み掛かった藤色の花びら。そして茎、

葉っぱ共に細くて小さいが、芯は強そうだ。

 

(こんな細身の女の人、時々会うなあ。)

 

 

 

 

最近、めまぐるしく忙しい。

 

張りつめた仕事場、でも花瓶で飾ると

いろんな感覚に潤いを与えてくれる。

 

送って下さった方に“感謝”。

 

 

 

2014年

10月

01日

一年に一度、一週間。

 

 

小さい頃から鼻づまり。

今も決して鼻が利くわけじゃない。

 

ただ、毎年十月ぐらい

そんな僕にも・・

 

 

 

 

アトリエの行き帰りに、

甘く懐かしい匂いを感じる。

 

(今年もこの季節か。しばらく楽しめるな・・)

 

近くの軒先や庭を見回してみる。

案外、匂いの元はすぐには見つけられない。

しばらく鼻をヒクヒクさせて

周辺をウロウロする。

 

 

 

 

見つけた! キンモクセイ。

(地味だ。でも、よ〜く見ると

 花のオレンジは透き通ってかわいい。)

 

キンモクセイの香りは

気持ちを芯から落ち着かせてくれる。

そして、一週間もすれば消えてしまう。

 

 

また、この季節が来た。

 

 

 

 

2014年

9月

28日

“ことでん” 琴平電鉄

 

 

(案外、JRの駅から距離あるなあ・・)

 

琴平電鉄(名称“ことでん”)に乗りたくて、

JR高松駅から高松築港駅に歩いていた。

 

 

 

 

 

高松築港(たかまつちっこう)駅には 

白地に“少しパステル調の緑帯”の電車が待っている。

 

(この電車、何かに似てる!

 これは、たぶん京急電車だ!)

 

僕は学生時代五年間、柴又に住んでいた。

京成線だったけれど、

乗り入れていたので京急線の車両の時もあった。

 

(色を変えて第二の人生、いいね。)

 

 

 

 

そんな懐かしさ、そしてまた

明るく塗り替えられた色の電車に

両手荷物と一緒に揺られる。

 

約二分・・あっという間、

次の駅“片原町駅”で降りる。

 

駅前からは目的地“高松三越”まで

長いアーケイド街が続いていた。

 

 

 

 

 

“ことでん”のキャクターはイルカ。

これは、2001年琴平線存続の危機に話し合った

“いるか、いらないか?”に由来するらしい。

 

がんばって! “ことでん”。

 

 

  ※ことちゃんの絵は、琴電HPより引用。

 

 

 

 

2014年

9月

24日

瀬戸大橋に思うこと。

 

 

何年ぶりだろう?

 

高松へ行くために、岡山から

マリンライナーで瀬戸大橋を渡った。

 

 

 

 

「相変わらず、でっかいな。」

 

どのくらいだろう?

 

海を渡る橋だから普通の橋とは

高さ、大きさは桁違い。

建築開始が昭和36年、開通が

昭和63年だから、完成まで

な・・なんと27年もかかっている。

 

 

 

 

昭和30年、橋が無かった頃の瀬戸内海では

修学旅行の小学生100名が亡くなった

“紫雲丸沈没事故”があった。

 

濃霧の中の漁船との衝突事故で

本当に痛ましい。

小学生の娘がいる現在、そのことを想像

しただけだけでも心が締め付けられる。

 

この事故は結果的に 四国への架け橋

“瀬戸大橋”を造る背中を押したのだ。

 

 

 

 

 

 

 

今日の瀬戸内海は

曇っているけれど穏やかだ。

 

まるで、そんな事故があった海に思えない。

 

 

 

 

 

2014年

9月

20日

二十世紀なし 2014

 

 

 

今日、二十世紀なしが届いた。

「おっきいねー。」

と妻が目を丸くした。

 

おじが作っている梨。

特徴かそれとも改良されたものか

わからないけれど・・大きい。

普通の1,2倍ぐらいはありそうだ。

 へたの部分も太く逞しい。

 

 

 

 

 

 

 

今年の夏は

大きな台風、いきなりの大雨など

果物には、危機がいっぱいだった。

 

それなのに“味”も“実の張り”も

素晴らしい梨が送られてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年

9月

17日

今週の土曜、ワークショップします。

 

 

 

お知らせです。

 

九月二十日(土)午後三時から

高松三越にてワークショップを行います。

 

日常をモチーフとしたものを

鉛筆、色鉛筆を使って

絵はがきにスケッチします。

 

楽しく描く入門編ですので

ご希望の方は高松三越美術画廊

087-825-0738  まで

お申し込みをお願い致します。

 

 

 

 

 

2014年

9月

14日

煮詰まっちゃったので・・

 

 

ずっと、夏に突っ走ってきたけど・・

 

 背中に“や〜なもの”を感じるぐらい

あせってきた。

 

(午後に散歩だな。こりゃ)

 

 

 

 

学校から帰ってきた娘を散歩に

誘ったら犬のようにシッポを振ってきた。

 

歩いて15分、徳川園の庭に着くと、

口をパクパクさせて

紅まだらの錦鯉がお出迎え。

 

 犬娘は得意げに

『鯉って歯がないんだよう。』と言って

向こうに走って行った。

(へえ〜そうなんだ。知らなかった・・)

 

 

 

 

萩の花が目的だったけど、

まだ、五分咲きぐらい。

キラキラ咲いているのは

“たますだれ”だった。

 

(“たますだれ”って、品が良く

 一気に咲いて、一気に幕を引くよなあ。)

 

 

 

 

 

 

ホトトギスも咲いていた。

 

 (“ホトトギス”ってつけた人、

 鳥の名をつけるとは・・

 かなり風流な人だねえ。)

 

と勝手な事を思う。

 

 

 

 

 

 

 一輪だけ咲いた “お茶の花”

 (ん〜・・何てかわいい・・・

 これは、最近の一位だな)

 

そんな感じで、犬のようなに

はしゃいだ娘と一時間ぐらい

散歩して徳川園を出た。

 

 

帰りに立ち寄ったファミレスで

フライドポテトを満面の笑みで

 “ウニャウニャ”言いながら

娘はたらふく食べていた。